達磨山に登ろう

三連休は終わってしまいましたが、秋が深まる中、伊豆の観光もこれからが本番というところではないでしょうか。

さて、そんな伊豆の中でもハイキングコースとして人気の高い達磨山のことについて書いておきましょう。ここ修善寺ニュータウンからは、クルマでわずか20分ほどで行くことができます。

達磨山は沼津市と伊豆市との境界にある982mの山です。山頂にかなり近い「戸田峠」や静岡県道127号線(旧西伊豆スカイライン)の途中まで車で行けることから、日帰りヒッチハイクにはもってこいの山です。

戸田峠(西伊豆スカイライン入口)まではバスも通っているようですが、おそらく多くの方が自家用車で行かれると思います。が、まず気になるのが駐車場の問題でしょう。戸田峠からのルートをとられる場合、ここには大き目の駐車場があり、おそらく20台以上の車が止まれると思います。ゲートなどはなく公共の駐車場なので無論無料で出入り自由です。

この駐車場は、休日はかなり混雑する可能性はありますが、通りがかりにここが満車になっているのを私はみたことがありません。ここからの達磨山までの距離は約2.2kmです。

もうひとつ、達磨山直下にも駐車場(地図はこちら)があります。ここのスペースはかなり狭く、車2台もしくは詰めて3台ほどです。ただ、これより200mほど下ったところに舗装はされていませんが、車が進入可能な空き地があり、ここなら30台ほどが止まれます。この駐車スペースもゲートなどはなく、常時オープンなはずです。

どちらを起点にされるかは自由です。どちらも登山道は非常によく整備されていて、さすがにハイヒールは止めたほうが良いと思いますが、スニーカーやジョギングシューズ程度でも十分対応できるでしょう。ただ、途中ぬかるんでいるところもありますから、町歩きの革靴はやめておいたほうが良いと思います。

戸田峠からのコースも達磨山直下からのコースも駿河湾と富士山の大パノラマが望めて非常に眺めの良いコースです。お天気の良い日で、少し運動もかねてリフレッシュしたい方は前者、時間がなくて、ほんの少しだけ登山気分を味わいたいという人は後者を選べばよいでしょう。前者の場合、所要時間は登り40分ほど、後者の場合は15分といったところでしょうか。

戸田峠から登る場合、駐車場すぐ脇に案内看板がありますから、これに従い伊豆山稜線歩道を登ってゆきます。ここから達磨山頂まで2.2kmです。

登山道は木の階段で整備されているところと、何も整備されていない区間が交互にあらわれ、それをトレッキングしている合間合間に、駿河湾や富士山が望めます。途中、戸田港を一望に望めるところもあるほか、南のほうに目を向けると恋人岬の先端も見えます。

途中、稜線上の小峰といった感じの場所を通りますが、ここは小達磨峠と呼ばれています。が、山頂は狭く、木々が生い繁っていて展望はありません。ここからは、せっかく登ったのにと思うかもしれませんが、少し下ります。すると、旧西伊豆スカイラインの車道(県道127)がみえてきます。スカイラインの横には前述の舗装のない駐車スペースがあります。

ここから、車道に出たら、ほんの100m程あるけば、達磨山と直登のための登山道入り口があります。ここには上で述べたとおり、舗装された駐車スペース3台分があります。

ここから達磨山山頂までは、木造りの階段の緩斜面が続き、これを喘ぎ喘ぎ登れば、あっという間に(15~20分程度)で山頂へ辿り着きます。正確な標高は981.8m。一等三角点が設置されています。山頂は大きな岩と小さな岩の間に畳三畳分ほどですが、平坦な場所がある程度です。なので、大勢で行ってお弁当を食べるには不向きです。

が、ここからさらに南の船原峠へ向かう道があり、頂上から100mも下らないうちの途中途中にも「お店」を広げる場所が随所にありますから、頂上が他のグループに占領されていても大丈夫でしょう。

帰路は戸田峠からの方はもと来た道を戻るだけです。下り部分が多くなるので、往路よりも多少早く帰れるでしょう。帰る途中、晴れていれば真正面には富士山が見えるはずです。

達磨山直下の駐車場付近から直登された方は言わずもがなです。すぐに下れます。でもせっかくですから、広大な駿河湾と富士山に囲まれた伊豆の風景を満喫しましょう。

この達磨山山頂からはさらに南の船原峠へ続く登山道が続いています。稜線上の一本道であり、ここからの駿河湾と西伊豆の眺めは抜群です。さらに体力や時間のある方はこれにチャレンジしても良いかもしれません。

達磨山の頂上からの眺めですが、山頂付近はササで覆われているものの、このササはひざほどまでの高さしかなく、ほかには視界を妨げるような大きな木は一切ありませんので、文字通り360度の視界が開けます。

達磨山山頂からの眺め 富士山の手前の海は駿河湾

富士山や駿河湾はもとより、南側に連なる天城山も見え、東に目を向けると伊豆半島を南北に走る山稜を見渡すことができ、修善寺温泉方向の谷も見渡せます。

駿河湾のはるかかなたには御前崎を見てとることができ、さらにその向こうには南アルプス山々を望むことができ、冬場なら、これらの山々は白い雪に覆われています。

遠方に見えるのが南アルプス 左下は戸田港

山頂から下の山腹は笹原の間にところどころごつごつした岩が飛び出ていて、改めてここが火山であることがわかります。よくみると山頂にころがっている岩も黒っぽい灰色で、小さな穴が開いているものも多く、その昔火山弾だったもののようです。

なお、この達磨山には、戸田峠からさらに東側1kmほど離れたところにある「だるま山高原レストハウス」からも登山道が整備されています。このだるま山高原レストハウスには、車が30~40台ほども止まれる大きな駐車スペースとトイレが整備されていて、「レストハウス」内でお食事や喫茶もできます。

ここからも駿河湾越しの裾野の広い富士山が展望ができ、さらに沼津市街が一望です。無論天気がよければ御前崎や南アルプスも見通せます。ここからも達磨山の南側にある金冠山や達磨山方面へ行くハイキングルートが出ていて、その途中に戸田峠があります。

なので、時間の更にある人は、ここに車を止めて、半日がかりで達磨山まで登り、頂上あたりでお弁当を食べて帰ってくる、なんてこともできます。家族連れのピクニックには最適なコースです。なによりも道が整備されていて、眺めが最高なのがいいですね。

最後にですが、達磨山山頂付近にトイレはありません。戸田峠にもありませんので、とくに女性の方はその対処法を考えてから登られることをお勧めします。

みなさんが達磨山に登られる時は晴れていてきれいな富士山が見えるといいですね。お祈りいたします。

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