防火訓練を実施!

先日の日曜日、ニュータウンにある自治防災会主宰の防火訓練がありました。

1地区在住で、防災会会長の谷村さんは、伊豆市の自主防災会代表でもあり、また静岡県地域防災活動推進委員会の委員もやっていて、この地域における防災対策のいわば顔役です。

その谷村さん主導で行われた今回の防火訓練は、ニュータウンにある6地区、計11小地区の防災委員さんを集めて行われたものです。各地区に置かれている消火栓にホースをつなぎ、いざというときに使う手順を学ぼう、というもので、毎年各地区の防災委員が変わるために、この防火訓練も毎年行われています。

当ニュータウンは、もともとは別荘地として開発された地区ですが、その環境の良さに惹かれて最近は地元の人も多く移住してきて住んでいます。一方では、昔ながらの別荘地利用の人や、市外から移り住んできた人も多くいます。いずれにせよ、地域の様子をまだわからない人も多く、まだこの町のことについてよくわからない、という人が多数います。

かくいう筆者も3年前に引っ越してきたばかりのそのひとり。ようやく町にもなじみ、どこが何地区であるとかは理解するようにもなりましたが、まだまだ分からないことも多く、今回、消火栓のある場所に設置してある、ホースなどが収納してある赤いボックスなどについても、これを開けるのもはじめてのことです。

このボックスは、各地区とも50~100mおきに設置されている消火栓の脇に置いてあります。ニュータウン内には、伊豆市により、これが全部で34カ所設置されていて、いざというときのために使われます。

中にはホースが二組入っており、これを繋いで最大40~50mほど先までホースを引っ張っていけます。その先に放水用のノズルを繋いで消火栓の元栓(コック)を開き、消火活動に入る……という言葉でかけば簡単なことなのですが、実際にやってみると、いろいろ大変なことがわかります。

例えば、ホースの重さ。20mホースの重さは10数キロもあり、女性一人で持つのは少々重すぎます。また、ホースと消火栓のジョイント金具の取り付け方。これを間違うときちんと水が出ないほか、最悪の場合は、水圧によりホースが吹き飛ばされてしまい、怪我をすることだってあります。

さらには、いざ放水を始めると、その水圧はものすごく、ノズルを持つのはできれば二人が必要、ということもわかりました。また、消火栓の開け閉めをする人間も必要であり、従って、いざ火事になって放水を始めるためには、最低でも3人はいたほうが良い、ということなどもわかりました。

周りには誰もいない、という最悪のケースにはすべて一人でやるしかありませんが、それにしても、こうした細かいことを知っているか知らないかでは、いざという時のための心構えが違ってきます。

このほか、実際にホースを消火栓につないで放水をする場合の勢いづいた水のコントロール方法や、放水を終えたあとのホースの収納の仕方などなど、知らないことばかりであり、参加した女性委員さんたちからも、「なるほど、実際に参加して見ないとわからないものだわね~」の声があがっていました。

ちなみにこの防火訓練に参加した女性たち数名、全員も放水を経験しましたが、非日常の活動であるためか、気のせいかずいぶんと楽しそうにも見えました。

この防火訓練ではまた、質疑応答が行われ、最悪の火災発生の際にどこから消防車が来るのか、どれくらい時間がかかるのか、はたまた119番に電話をしたらどこに通じるのか、といった具体的な質問も出ました。

その答えは、最寄の消防署が修禅寺駅から南へ3kmほどのところにある、田方消防本部の支所である、南消防署であること、時間はだいたい15分程度、さらに電話が通じる先は、大仁にある田方消防本部であることなどがわかりました。南消防署が多忙の場合は、この消防本部から消防車や救急車がやってくることもあるそうです。

自治防災会の委員さんたちのみならず、地域住民が消火栓の使い方を覚え、万一のときには、消防車が来るまでに被害が拡大しないよう、自分たちでこの町を守る、という気概が必要だ、ということもこの防火訓練で学んだことでもありました。

ちなみに、ニュータウンでは、普段からも、防災に関心を持ってもらおうと、「自主防災会だより:の回覧や個別の呼び掛けなどを行っています。災害の際の住民の安否確認のため、戸外に黄色いハンカチを掲げる形式を取り入れました。掲出する日を決め、定期的に訓練を実施しています。

今後は、若い世代の防災意識向上も課題。訓練も毎回新しい項目を導入するなど、マンネリ化防止に努める必要もあります。最近、ここからも近い箱根では噴火騒ぎがおこったばかりであり、防災委員として私もこの一年、気を引き締めてやっていきたいと思います。

田方消防本部からも消防団員さん二人がこの防火訓練に参加してくださり、いろいろアドバイスをいただきました。プロの放水はさすがに堂のいったもので、ブレがありません。

我々も早く、こうした腕前の一人前の防災委員になりたいもの……!?

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